エンジニアが不足する理由

2019年02月15日

最近、転職エージェントのかたと お話をして、
エンジニアが不足する要因として、派遣疲れもあるとの事だそうです。

たしかにエンジニアと言えば 派遣が多めではありますが、
社内にシステムエンジニアを配属する部署はないが、
システムの管理などを 担当してほしいという事から、
エンジニアの派遣というものが 出来てきたものだとも考えられます。

派遣と言えば、色々と場所を回らなければ ならなかったり、
現場の変化に 苦悩する事も考えられますが、
私が思うには、もっと別の問題も あるように思えます。

繰り返される面談

私もシステムエンジニアリングサービス(SES)を行っている企業に、
契約社員という形で所属となり、
客先常駐で参加するという形で 何度も面談に向かった事もありましたが、
やはり、経験の多い方が 選ばれるという結果が ほとんどでした。

ITは派遣が多いという事実を
ハローワークの職員の方からも言われ、雇用保険もあったため、
もう少し このやり方に 乗ってみようかなとも思っていました。

しかし、やはり案件は 同時および別日に面談に参加された、
別の人に割り振られる事の連続でした。

後に 正社員として入社できる別の会社を見つけ、
そこでも 面談を行う事になりましたが、
結果はやはり、経験の多い人に 持っていかれるという状況でした。
給与は出るにしても、なかなか仕事に就けないというのは、
精神的に苦痛な状況でもありました。

面談の際には、今までの経験を基にスキルシートを作成し、
客先に渡し 説明する事になりますが、
その際には、複数人同時に面談を行う事も多く、
圧倒的に多い ほかの人の経歴の説明を聞きながら、
自分の番を待つというのも、大変でした。

同時に8人で 面談を行う事になり、
最後に自分の番になったら、客先のかたが シビレを切らしたのか、
途中で打ち切られるという場面もありました。

ちなみに派遣法では、派遣先(客先)が人選する事は禁止されています。
これが行われると、経験の多い人ばかりに仕事が行き、
若い人が育たないというのが理由だそうです。

しかし、これは「派遣」ではなく「準委任契約」などといった、
業務委託の類なので、違法ではないかもしれません。

複数の同業者と連携して行われる案件探し

SESにおいて 案件を探す手段として、他の業者と連携を行う事です。
場合によっては、その業者は複数になる事もあり、
私の場合は 最大5社が関わっている事もありました。

つまりは 準委任契約で パートナーの業者と契約を交わし、
そのパートナーの業者は、
さらにパートナーの業者と 準委任契約を交わすという形です。
その際に、最終的な客先に到着するまで、担当の人が変わる事があります。

ちなみに これを「派遣」で行うと多重派遣として罰せられ、
労働基準法の第6条の中間搾取の禁止にも触れますが、
準委任契約なので、これも問題ないと思われます。道理的にどうかは目をつぶるとして・・・
有利なのは、より案件を取りやすくなるという事でしょう。>その分報酬は減るがな

面談前の打ち合わせ

面談の前には 打ち合わせを行う場合が多いです。
その場所は 路上や公共の喫茶店など 様々ですが、
パートナー営業の方も スキルシートを確認する事もあります。
その際に、風で飛んで紛失しないようには 要注意です。よくこんな事してPマークが取れたもんだ

そして、面談の練習を行う事も ありますが、
これも、周囲に一般の人も いるため、
けっこう恥ずかしく思うかもしれません。それ以前に情報漏洩だがな
面談には、色々とアピール力と勇気が必要なのでしょう。

いざ配属になっても・・・

面談で採用が決定したら、いよいよ客先にて作業の開始です。
ですが、基本的に準委任契約のため、客先はもちろん、
別業者からのメンバーからの 指揮命令は受けられません

つまりは、完全に一人で行う責任が問われます。

もし指揮命令があった場合、その時点で派遣とみなされ、
派遣資格のない会社だと 偽装請負とみなされ、
さらに中間業者が関わっていると 多重派遣になります。
なので、業務は完全に一人で乗り切る必要があります

これらのように、案件を取るのも、面談するのも、実際に作業するのも、
かなりの負担が あると思います。
多くの場合は 熟練経験者の人に取られて、IT業界を あきらめてしまう方や、
面談の時点で疲れてしまう方も いらっしゃると思います。

スパゲティとの遭遇

ただ、プログラムというのは、ただデータを打ち込んでいくのではなく、
文字で作る製造業と言ってもいいぐらいです。
小泉内閣が発足される前は 製造業も派遣禁止業務になっていました。
理由は 専門的であるからだそうです。

今は同じ作業を繰り返す ライン作業があるにしても、
現場によって 使っている工具も違えば、やり方も大きく異なるものです。
また、場合によっては 熟練した感覚も必要となり、
人材の育成が必要な現場もあります。

プログラムも それと同じで、
人が入れ代わり立ち代わりで 作っていけるものではありません。
100人いれば100のコードが出来上がると言われるほど、
プログラムというものは その人のクセが出てくるものです。

必ず同じ結果が出る データ打ち込み作業とは違い、
プログラムというのは、製造業と同じです。

つまりは、誰かが制作した物を解析する必要がある。
それが理解できなければ、業務が思うように進まない。
また、プログラムは書く人によって クセがあるため、
人の入れ代わりが激しいと、プログラムに一貫性が持てず、
それだけでも スパゲティになる可能性もあります。

私の考えは・・・

先述の通り、なかなかに大変な この業界を体感する事になりましたが、
決してSESを 完全否定したいわけでは ありません。

場合によっては、現地での開発が必要な場合があります。
その際に 同じ開発会社の人間が グループ単位で常駐すればいい事なのです。
そうすれば、相談できる人も そばにいますし、
メンバーの各々が 面談で自己アピールに気力を使わずとも、
開発会社の方から 適切なメンバーを人選をしたうえでチームを作り、
チーム単位で 現場に向かえばいいだけです。

面談で自己アピールを したところで、
客先から指示を受ける事は できませんし、意味のない事です。
また、派遣では人選行為は禁止されています。

そして、派遣以外で客先常駐する場合、
必ず 自分と同じ会社に所属している 管理責任者が必要なので、
完全に一人で常駐となると、違法になる点も注意です。

参考:
SESを正しく行うための違法判定フローチャート

いずれにしても、実務を積む前から
挫折してしまう要素があるのも事実ではあります。
しかし、客先常駐にしても、正しく行えていれば、
たとえ現場が変わったとしても、乗り切れる人も 多かったかもしれません。

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