『わからない事は聞け』の穴

2020年06月04日

間違いを起こすと、
『わからない事があったら聞け』
と言われる事って 多いのではないでしょうか。

じつは、わからない事を聞くという事は不可能なのです。
その理由としては、以下があります。

誤解している

自分が認識している内容が 間違っているとしても、
それは「わかっている」という状況になります。

認識している情報を、答え合わせをする手段がないため、
本人は 間違っている事に気付かず、
間違った方法で行い 失敗が発生します。

しかし、たとえ誤解は生じていても、
情報そのものが ある時点で、
「わかっている」という意味では、間違いはないでしょう。

知らない

そもそも知らないという問題もあります。

例えば 指示を受ける際に、指示の内容が不足していて、
それに伴って 失敗をしてしまい、
そこで『わからなかったら聞きなさい』と言われたら、
理不尽な事この上ないでしょう。
この場合、聞く側は 不足していた情報の存在自体を知らないのです。
こうなっては 質問をする以前の問題ですね。

もしそれで わからない事を聞くとするならば、
指示が終わったときに『それで全てですか?』と
毎回 聞き返さなければなりません。

『わかる?』と聞くのもムダ

作業などを教える際に、合間に『わかる?』を繰り返す人もいますが、
これは多くの人が『はい(わかる)』と答えるしかないでしょう。
なぜなら、そう言わなければ 話が進まないからです。

とりあえず話を進めて 話の全体像を確認して判断したいか、
ここで『わからない』と答えると、ややこしくなる懸念もあるでしょう。
いちいち『わかる?』と 同じように聞かれる事自体に
ウンザリしている場合もあります。

第一、その話が「わかる」かどうかは、
すでにその話の答えが わかっていなければならないのです。
もし間違えて理解してしまっても、
それが間違えている事自体が わからないため、
本当は わかっているのかどうかも わかっていないのです。

話す側が配慮する

話す側も 勘違いをする可能性を 極限まで廃し、
相手が確実に理解できる方法を 考えなくてはならないでしょう。
それには口頭以外にも、メモを渡すという方法でも いいわけですし、
相手がどう理解するのかも、ある程度予測しなくてはならないのです。

聞く側が どう配慮しても、誤解した情報の修正は できませんし、
情報の多い伝える側しか 配慮のしようがありません。
たとえボイスレコーダーで録音したとしても、
何度聞き返しても 聞こえ方が変わるわけではありません。
話す側が 活舌が悪い人や早口な人なら、なおさらです。

ただ言葉を発する事が コミュニケーションというのではなく、
相手に理解させるよう 配慮する事が コミュニケーションでしょう。

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